はじめに
基本的に私は、体力や気力を「本当に自分がやりたいこと」のために取っておきたいタイプです。
だから、やらなければならないことには責任を持って取り組む一方で、できるだけ必要最小限の労力で最大限の成果を出すことを常に意識しています。
メモの習慣もそのひとつ。
「とりあえずメモる」ことで、未来の自分の手間を減らす工夫をしてきました。
この記事では、IT現場で私が続けてきた「メモの習慣」について、メモの取り方・保存場所の工夫・ツールの使い分けという3つの視点でまとめています。
メモの取り方

とにかく聞いたことは何でも一度ですべてメモるという意識は持ちつつも、それが上手くいかなかったときを想定してメモを取ります。
すべて残す
- 聞いた内容、気づいたこと、疑問など、そのときに出てきた情報を、とにかくすべて残す
- フリーハンドの方が良い場合は手書きでOK/あとで撮影すれば画像で残せる
- 文字や画像、音声など、コンピューターで使いやすい状態で残す
整理はあとで
- 情報の整理は後回しにして、とにかくすべてメモすることに集中する
- 事前に構造化されたテンプレートを準備したり5W2Hを意識して、自然と情報が整理されるようにする
世の中にはさまざまな「ビジネスフレームワーク」というものがあります。
5W2Hもその中の一つです。
ビジネスフレームワークを使えると情報の整理効率が変わるので、余裕がある方は自分に合いそうなビジネスフレームワークを押さえておくと良いと思います。
保存場所の工夫

複数の場所に残す
- 手書きでも、撮影して画像で残す
- 手元だけに残さず、クラウドサービスや共有ファイルサーバーなどにも残す
- ただし、コピーしすぎるとバージョンの管理が大変なので、管理できる範囲におさめる
見つけやすいようにする
- メモを保存するときに自分が見つけやすい目印を付けておく
- 付箋を貼る
- ファイル名にキーワードを含める
- フォルダ構造を整理する
- ファイル名やフォルダ名を見やすくする
- 単語の間をハイフン“-”やアンダーバー“_”で区切る
- 検索機能が使える方法で保存する
- テキストで保存する
- Microsoft Office製品(OneNote やExcelなど)で保存する
- Notionで保存する
ツールの使い分け

手書きとコンピューター入力を使い分ける
- 紙はすぐ書ける/PCは整理・検索しやすい
- 手書きで情報を整理し、整理した結果をコンピューター上で残す
“とりあえず”スタイルに合うツール
ツール名 | 標準搭載 | 特徴 | おすすめの用途 |
---|---|---|---|
付箋アプリ | ○ | ・クラウド同期 ・起動が早い ・手軽に使える | ・簡単なメモ ・リマインダー |
チャットアプリ | ・クラウド同期 ・普段使いなら、そのまま使える ・手軽に使える | ・簡単なメモ ・リマインダー | |
メモアプリ | ○ | ・保存場所次第でクラウド同期可能 ・起動が早い ・手軽に使える ・ファイルをそのまま人に渡せる ・検索しやすい | ・メモ |
Google Keep | ・クラウド同期 ・タグ付け可能 ・検索しやすい | ・日常的なメモ管理 | |
Microsoft OneNote | ・クラウド同期 ・多機能 ・Officeアプリとの連携が強力 ・検索しやすい | ・詳細な情報の整理 |
下に行くほど機能が増える代わりに起動が遅かったり手間も増えるイメージです。
ちょっとしたことをメモするなら、付箋アプリやチャットアプリ、メモアプリを使い、少し情報が多い場合は、Google KeepやMicrosoft OneNoteを使う。
そのような使い分け方もあると思います。
私が“とりあえず”メモを取る理由

何回も聞き直したいから
私は、聞いた話を一度ですべて覚えられないですし、整理もできません。また、すぐに忘れます。
なので、覚えるまで何回でも話を聞きたいです。
でも、話をする人にとって、何度も同じ話を聞かれるのは大きな負担だったりしますし、常に近くで話ができるとも限りません。
また、話を聞く人にとっても、相手の予定を確認したり、相手を気遣ったりと、疲れてしまうことだと思います。
そこで、メモが役に立ちます。
メモは何回見返しても負担を感じないはずなので、誰にも負担をかけずに話の内容を覚えられます。
安心して忘れたいから
物事を記憶し続けるのって、精神的に負担ではないですか?
私は負担に感じるタイプです。
でも、忘れてしまうことでトラブルに巻き込まれ、そこで別の負担が生じるのも避けたいです。
なので、必要最低限の労力で思い出せるように工夫しておき、安心して忘れて、日々を楽しく過ごしたいと思っています。
その一つの工夫が、メモを取ることだと思っています。
いろいろと気が楽だから
人が相手だと気にすることが色々とあって、面倒だったりしませんか?
相手のご機嫌を伺ったり、言い回しを気をつけたり、身なりを整えたり、などなど。
メモ相手なら、人を相手にすると使わざるを得ない労力を使わずにすみます。
そこで残した余力を、もともと力を注ぎたかった仕事に使ったり、プライベートを楽しむために使ったりと、色々と気が楽になると思います。
メモを取ることは、そのような環境を整えるために、役立つ行動だと思います。
おわりに
メモの取り方に正解は無いと思います。
でも、「今の自分が未来の自分や周りの人を助ける」という視点でメモを残しておくと、確実に仕事がしやすくなると私は感じています。
少しでも、「メモをどう取ればいいか分からない」と悩む方の参考になれば嬉しいです。