Stable Diffusion web UIの起動方法【Windows】【初心者向け】

eye catching image of how to launch the stable diffusion web ui on windows IT・AI活用準備

この記事で扱う内容

この記事では、画像生成AIであるStable Diffusion web UIの起動方法についてご紹介します。

この記事でご紹介する方法は、仮想環境(venv)を使用した起動方法です。

前提

前提知識・前提スキル

  • Windows OS の基本操作ができる人

前提環境

  • 使用PC
    • OS が Windows 11であること
    • Python 3.10.6がインストールされていること
    • Stable Diffusion web UIがインストールされていること

Stable Diffusionとは

Stable Diffusionとは、画像生成AIの一つで、テキストで指示した内容からリアルな画像やイラストを作れるオープンソースのモデルです。

Stable Diffusion web UIとは

Stable Diffusion web UIとは、Stable Diffusionを誰でも使いやすくするための画面付きアプリです。

ブラウザ上からプロンプト入力や画像の生成・保存ができる便利なツールです。

Stable Diffusion web UIの起動準備

Stable Diffusion web UIの起動準備のアイキャッチ画像

「Stable Diffusion web UI」では、公式が指定しているPythonのバージョン(3.10.6)を使うため、手元PCの他Pythonと共存できるように、Python標準搭載の仮想環境(venv)を使って起動します。

他Pythonとの共存の必要性が無い方は、pyランチャーやPython実行ファイルのパスがWindows環境変数に設定してあれば、そのまま「Stable Diffusion web UI」の起動ファイルを実行するだけで動きます。

(任意)APIを使用したい場合の設定

Stable Diffusion web UIのAPIを使用したい場合は、環境変数の「COMMANDLINE_ARGS」に「–api」を設定して実行します。

特にAPIを使用しない場合は、この手順はスキップしてください。

「webui-user.bat」ファイルをテキストエディターで開く

例)「Stable Diffusion web UI」のフォルダが「D:\github\stable-diffusion-webui」の場合

「webui-user.bat」ファイル内、環境変数「COMMANDLINE_ARGS」に「–api」を設定し、ファイルを保存する

(補足)環境変数「COMMANDLINE_ARGS」に設定できる値について

環境変数「COMMANDLINE_ARGS」に設定できる値については、公式ドキュメント(All command line arguments)に記載があります。

「–api」含め、API関連で使いそうな環境変数値を以下に書き出してみました。

環境変数値公式の説明意訳
–apiLaunch web UI with API.APIを使用してWeb UIを起動する。
–api-authSet authentication for API like username:password; or comma-delimit multiple like u1:p1,u2:p2,u3:p3.APIの認証情報を設定する。
例:ユーザー名:パスワード、またはカンマ区切りで複数指定(例:u1:p1,u2:p2,u3:p3)。
–api-logEnable logging of all API requests.すべてのAPIリクエストのログ記録を有効にする。
–nowebuiOnly launch the API, without the UI.UIなしでAPIのみを起動する。
–api-server-stopenable server stop/restart/kill via apiAPI経由でのサーバー停止/再起動/強制終了を有効化。
–listenLaunch gradio with 0.0.0.0 as server name, allowing to respond to network requests.サーバー名を0.0.0.0としてgradioを起動し、ネットワークリクエストに応答できるようにする。
–port {ポート番号}–port 7860Launch gradio with given server port, you need root/admin rights for ports < 1024; defaults to 7860 if available.指定されたサーバーポートでgradioを起動する。
ポート番号が1024未満の場合はroot/管理者権限が必要。
利用可能な場合、デフォルトは7860。

他にも色々な値がありますので、公式ドキュメントで確認してみてください。

スタートメニューで「ターミナル」を検索後、「ターミナル」を選択し起動する

ターミナル(PowerShell)が表示されるため、以下のコマンドでカレントディレクトリを「Stable Diffusion web UI」のフォルダに変更する

例)「Stable Diffusion web UI」のフォルダが「D:\github\stable-diffusion-webui」の場合

cd D:\github\stable-diffusion-webui

仮想環境(venv)を作成する

「py」ランチャーを使用する場合

以下のコマンドで、仮想環境(venv)を作成する

例)pyコマンドを使う

py -3.10 -m venv .venv

「python」コマンドを使用する場合

以下のコマンドで、仮想環境(venv)を作成する

例)Python実行ファイルを使う

& "$env:LOCALAPPDATA\Programs\Python\Python310\python.exe" -m venv .venv

コマンドの先頭にある「&(アンパサンド)」は、PowerShell独自の演算子で「呼び出し演算子(Call operator)」と言います。

これが無いと、PowerShellは「”$env:LOCALAPPDATA\Programs\Python\Python310\python.exe”」の部分をただの文字だと認識してしまい、エラーになります。

「py」や「python」コマンド実行時に、“コマンドが見つからない”エラーが出る場合は、以下の記事を参考に対処してみてください。

「py」や「python」の実行ファイルの場所は以下を参考にしてください。

  • py
    • C:\Windows\py.exe
    • C:\Users\{ユーザー名}\AppData\Local\Programs\Python\Launcher\py.exe
  • python
    • C:\Program Files\Python{バージョン}\python.exe
    • C:\Users{ユーザー名}\AppData\Local\Programs\Python\Python{バージョン}\python.exe

Stable Diffusion web UIの起動方法

Stable Diffusion web UIの起動方法のアイキャッチ画像

仮想環境(venv)で「Stable Diffusion web UI」を起動する

以下のコマンドで、仮想環境(venv)を有効にする

例)「Stable Diffusion web UI」のフォルダにいる前提

.venv/Scripts/Activate.ps1

以下のコマンドで、「Stable Diffusion web UI」を起動する

例)「Stable Diffusion web UI」の起動ファイル実行

.\webui-user.bat

URLは「http://127.0.0.1:7860」。

初回起動時は、「Stable Diffusion web UI」が必要なPythonパッケージなどのダウンロード・インストールが始まるので、起動するまでに時間がかかります。

「webui-user.bat」は、中身を確認すると環境変数(オプション)を設定後、「webui.bat」を実行することで「Stable Diffusion web UI」を起動しています。

そのため、環境変数を設定しないのであれば、直接「webui.bat」を実行しても同様に起動します。

(補足)仮想環境(venv)を無効にする

例)

deactivate

「Activate.ps1」は「そのターミナル(PowerShell)の環境を書き換えるだけ」なので、ターミナル(PowerShell)を閉じれば、仮想環境(venv)も自動的に無効にされます。

そのため、このコマンドを実行する必要はありませんが、無効にするためのコマンドも用意されているため、ご紹介しました。

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参考

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